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<ちば文化資産>九十九里が誇る日本唯一の建築様式のお寺や歴史の痕跡をたどる

九十九里エリアの貴重な建造物、歴史をひもとく重要な痕跡をたどります。

パワースポットとして名高い笠森寺の観音堂は、日本で唯一の「四方懸造」による建築物で国指定の重要文化財です。

また、国の史跡にも指定されている「史跡長柄横穴群」は奥にある玄室(墓室)が一段高くなる「高壇式」が特徴で、最大のものは2.9mに達するものがあり、日本で最も高さのある横穴墓です。

平安時代からの歴史を持つ「白子神社」では、撫でるとご利益があるとされる「撫で蛇様」が拝殿前に置かれています。

徳川家康公ゆかりの八鶴湖の近くにある「最福寺」の境内には、徳川家康の銅像や、開運の大黒様などがあり、ゆっくり散策することができます。

最後に訪れる「日吉神社」の見事な巨木杉並木が続く参道は圧巻です。

所要時間
約4時間10分
交通手段
START
圏央道市原鶴舞ICから約15分

笠森観音(笠森寺観音堂)

森に囲まれた大岩の上に建つお堂が圧巻のパワースポット!

山頂の巨大な岩の上に建つお堂と下から支える何十本もの柱が見せる壮麗な姿。この笠森寺観音堂は、後一条天皇の勅願により1028年に建立された日本で唯一の「四方縣造」として知られ、国指定の重要文化財となっています。

木造の階段を登りたどりつく回廊は、まるで空中に浮かんでいるかのよう。南房総の山々の素晴らしい眺望が見渡せ、眼下には国指定天然記念物である笠森寺自然林の豊かな森が広がります。

マイナスイオンたっぷりの参道の両脇には巨木が見られ、「子授楠」や「三本杉」などの名木があります。春には境内に植えられたソメイヨシノや枝垂桜、周囲の森の山桜などが次々と花を咲かせます。

十一面観音像が本尊であることから「笠森観音」と呼ばれ親しまれている笠森寺。784年に最澄上人が開基されたと伝わり、坂東三十三観音霊場の第三十一番札所として古くから巡礼の霊場となっています。また、御来光の道「レイライン」上にあり、神秘のパワーに満ちた注目のパワースポットです。

約15分

史跡長柄横穴群

とても珍しい、横に並んだ古代のお墓

史跡長柄横穴群は、古墳時代から平安時代にかけて、崖や山腹などを側面から掘って造った墓のことをいいます。上総には羨道(せんどう)と玄室(げんしつ)の間に段差を持つ「高壇式(こうだんしき)」と呼ばれる特殊な形態が多く、日本で最も高さのある横穴墓。玄室は、遺体をおさめる墓室であり、羨道は、玄室から外部に通じる通路にあたる部分をいいます。
また、特に人と馬、水鳥、五重塔などの壁画をもつものとしても有名。副葬品が発見されていない為、築造年式ははっきりしていませんが、7世紀末から8世紀初めと推定されています。
山に掘られた横並びのめずらしいお墓は、国の文化財、史跡として指定されています。
約30分

白子神社

白い亀と白蛇が由来の神社。縁結びの神様がいる人気スポット

「通称・白子さま」と呼ばれ、地域の人々に親しまれている白子神社。1048年(平安時代)に現在の白子町八斗に大己貴命(おおなむちのみこと)を祀ったのが始まりとされています。

里人が沖から、白い亀の上に白蛇がとぐろを巻いて乗ってくるのを見つけ「もし神さまならどうぞこの潮をくむ柄杓(ひしゃく)にお乗りください」と申し上げると白蛇はゆっくりと登り始めました。里人は霊感を感じ、この白蛇を祀ったそうです。

本殿は、千葉県の有形文化財に指定され、羽目板などに施された見事な彫刻は必見。幣殿、拝殿、社務所、神輿庫が建ち並び、境内の神社は八幡神社、面足神社、天照神社が祀られています。

拝殿前の「撫で蛇様」をなでると願いが叶うと言われています。また、宮司は元NHKアナウンサーという異色の経歴の持ち主!

御本殿北西角には、容姿端麗(イケメン)の神様を祀る「面足(おもだる)神社」、女神様を祀る天照神社があり、良縁を求めて多くの参拝客が訪れています。

どちらの神社でも御朱印を頂くことができますので、ぜひコレクションに加えてみてはいかがでしょうか。

約25分

最福寺

徳川家康にもゆかりがある、複雑な歴史をたどった寺院

最澄が807年に創設した最福寺は当時天台宗のお寺でしたが、1479年に京都妙満寺十世日遵上人・弘教が顕本法華宗へ改宗しました。現在は特定の組織に属さない日蓮系単立本山です。一時期は最澄にあやかった「最」の字を避けて「西福寺」と名前も改められましたが、戦後に「最福寺」へ戻されています。

大黒殿に安置されている大黒天像は、平安末期から鎌倉初期にかけて活躍した仏師・運慶の作品として伝承され、本堂への坂道には最福寺の第七世・日善上人と徳川家康公の会談を今に伝えるブロンズ像も。こうした見どころの多さも魅力の1つです。

歩いてすぐの八鶴湖(はっかくこ)は桜の名所として知られており、春先は地元民やお花見の観光客で賑わいます。最福寺で行われる年間行事の中では、節分の豆まきが盛大なことで有名。事前予約で誰でも参加可能なので、旅の思い出や記念写真にもおすすめです。

約5分

日吉神社

神秘的な杉並木道が続く由緒正しいお宮

東金市大豆谷(まめざく)の日吉神社の歴史は古く、807年に最澄(さいちょう)が日吉大社の御分霊を東金の由来ともなる鴇ヶ嶺の山頂にもたらしたことを起源としています。東金から九十九里を一望し、見渡す限りを守護するようお祀りされました。1387年に現在の地に遷座されます。東金城主酒井氏の鬼門鎮護の神と崇敬され、戦国の世を経ては徳川の天領となり、鷹狩の際には徳川三代が参拝されております。家康公が改築を命じた本殿や樹齢400年以上の表参道の杉並木は、共に市指定文化財。荘厳な神域は歩くだけでもご利益を感じられるパワースポットです。

農耕・山の神である「大山咋神(おおやまくいのかみ)」を御祭神とし、五穀豊穣・家系繫栄・家内安全・厄除け・醸造守護の御神徳があります。また、神使の神猿(まさる)は勝運を授ける「勝」と厄災を祓う「魔去る」のご利益あり。神聖な雰囲気ながらも市民への親しみが強く、かわいらしいイラストを用いた御朱印が印象的です。

日吉神社連合祭典と呼ばれる祭礼が2年に一度行われ、9地区の山車・屋台が市内を練り歩きます。日吉神社の神輿と山車・屋台が一堂に会する瞬間は圧巻の迫力です。

【関連リンク】九十九里エリアの定番・有名・穴場・おすすめスポット特集

九十九里エリアといえば、絶景が広がる九十九里浜・釣ヶ崎海岸や日本で唯一の四方縣造として知られ、国指定の重要文化財となっている笠森観音など様々なスポットが数多く存在することが特徴です。今回は、そんな大人から子供まで幅広く楽しむことができる、九十九里エリアの魅力をジャンル別にたっぷりご紹介します!

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