日本遺産 北総四都市江戸紀行・江戸を感じる北総の町並み を巡るモデルコース(1泊2日)
「日本遺産」北総四都市江戸紀行・江戸を感じる北総の町並み─佐倉・成田・佐原・銚子:百万都市江戸を支えた江戸近郊の四つの代表的町並み群─から、今回は、佐倉市と佐原をめぐる旅をご紹介します。
1日目は、江戸時代には佐倉藩の城下町として発展した佐倉市を巡り、佐原へ移動、人気のお宿に泊まります。2日目は、宿泊先の「佐原商家町ホテルNIPPONIA」から出発し、レンタルサイクルで佐原のまちや香取神宮を回ります。
- 所要時間
- 1泊2日
- 交通手段
- 電車、徒歩、自転車
- JR東京駅からJR総武快速線で約1時間
- JR佐倉駅から徒歩で約15分
佐倉武家屋敷/佐倉市〔滞在時間:約30分〕
江戸時代後期の武士の暮らしぶりを今に伝える
かつて佐倉藩士が暮らしていた江戸時代後期の武家屋敷3棟を復元したものです。城跡の東に位置する宮小路町の一画。城下町佐倉の面影を今に残す土塁と生垣の通りに面して、「旧河原家住宅」(千葉県指定文化財)、「旧但馬家住宅」(佐倉市指定文化財)、「旧武居家住宅」(国登録文化財)の3棟の武家屋敷が現在公開されています。それぞれ家格が異なると推測される3棟の屋敷からは、建坪の広さや玄関・長押(なげし)・畳のつくりの違いに当時の規律やその暮らしぶりを垣間見ることができます。
また、周辺には「国立歴史民俗博物館」「旧堀田邸」などの見どころが豊富。歴史に思いを馳せながら、武家屋敷をはじめとする佐倉の有名スポットを訪ね歩くのもロマンがあります。
- 住所
- 佐倉市宮小路町57
- 電話番号
- 043-486-2947
- 営業時間
- 9:00〜17:00(入館は16:30まで)
- 休業日
- 月曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館)、年末年始
- 徒歩で約3分
ひよどり坂/佐倉市〔滞在時間:約30分〕
美しい竹林に囲まれた江戸時代の雰囲気漂う古径(こみち)
武家屋敷通りに隣接した古径(こみち)で、江戸時代からほとんど変わらない美しい竹林に囲まれています。「サムライの古径」とも呼ばれる緩やかに曲がった坂道には、「四つ目垣」「御簾垣(みすだれがき)」「鉄砲垣」などが効率的に配され、今にも侍が出てきそうな雰囲気たっぷり。坂の途中には縁台があり、江戸時代の雰囲気に浸りながら休憩することができます。
近年ではさまざまなメディアに取り上げられ、フォトジェニックスポットとしても人気です。おすすめは、日本遺産・佐倉城下町侍体験ツアー「サムライ散歩」。このツアーでは侍の衣装を着て、ひよどり坂や武家屋敷、麻賀多神社などをガイド付きで回れます。また、武士の作法や武芸の体験もあり、侍の文化を満喫できること間違いありません。
- 住所
- 佐倉市城内町5-23
- 電話番号
- 043-484-6146
- 徒歩で約10分
麻賀多神社/佐倉市〔滞在時間:約30分〕
むすびの姫神「まかたさま」として親しまれる佐倉藩の総鎮守
北総印旛沼の南岸、八千代市から成田市まで18社鎮座している中の1社で佐倉藩の総鎮守です。祭神は稚産霊命(わかむすびのみこと)で、この地方では古くから「まかたさま」として広く親しまれています。万物を結び育てる御神徳があり、恋愛成就・安産子育て・健康守護・事業発展などの御利益を願う人が多く訪れます。
1,235坪の広い境内には本殿・幣殿・拝殿・社務所があり、境内神社として稲荷神社他4社を祀っています。また、樹齢800年以上の大銀杏をはじめ古木・大樹に囲まれ、のんびりとした時間を過ごせる憩いの場です。
初詣には三が日で約70,000人のお詣りがあり、節分祭や夏越・師走大祓、新嘗祭など多くの祭典が行われます。特に10月の例大祭には県内最大級の大神輿の渡御や、江戸型山車と御神酒所が曳き廻されます。
- 住所
- 佐倉市鏑木町933-1
- 電話番号
- 043-484-0392
- 営業時間
- 9:00〜17:00
- 休業日
- 無休
- 徒歩で約1分
房州屋本店/佐倉市〔滞在時間:約1時間〕
創業100年以上の歴史を誇るお蕎麦屋さんです。もとは旅籠だったという店内はまるでタイムスリップしたかのような雰囲気。最近では、今は亡き漫画家のモンキー・パンチさんや、マラソンの小出義雄さんが愛したお店としても知られています。
佐倉のヤマイモを使ったとろろそばや、佐倉七福神そばなど地元にちなんだメニューもそろっています。 丼に盛られたそばに市内で醸造された日本酒をかけていただく「般若そば」は、そばの甘味をより引き立たせたユニークな一品です。
- 住所
- 佐倉市新町233
- 電話番号
- 043-484-0402
- 営業時間
- 11:00〜15:00(なくなり次第終了)
- 休業日
- 月曜日
- 徒歩で約2分
蔵六餅本舗 木村屋 本店/佐倉市〔滞在時間:約30分〕
佐倉城下町通りに立つ木村屋本店は「あんぱん」で知られる銀座木村屋の二号店として、明治15年に創業した老舗和菓子店。
佐倉銘菓としておなじみの「蔵六餅」は、佐倉藩堀田家に伝わる家宝にちなんだ、亀甲型の求肥入り最中です。木村屋独自の粒あん、こしあん、白あんの三色三種類の味が楽しめます。
本店にある蔵は江戸時代に建てられたもので、戦中戦後を経た現在も当時の姿をとどめています。当時の道具やお皿など貴重な品々を見学することもできます。
- 住所
- 佐倉市新町222-1
- 電話番号
- 043-484-0021
- 営業時間
- 9:00〜17:00
- 休業日
- 水曜日、元日(毎月10日、お盆は営業)
- 徒歩で約20分
- JR佐倉駅からJR成田線で約1時間
- JR佐原駅から徒歩で約15分
佐原商家町ホテルNIPPONIA/香取市〔宿泊〕
歴史的な景観が残る佐原の町全体を「1つのホテル」に見立て、古くからある邸宅をリノベーションした4棟の宿泊棟と、1棟のフロント兼レストラン 棟が町に点在する「なつかしくて、あたらしい」ホテル群です。夕食・朝食は「KAGURA棟」にある発酵をテーマにしたフレンチレストラン「LE UN」でいただくことができます。
穀物商や料亭など、当時の趣を残しつつ、快適性を兼ね備えた空間で、佐原ならではの宿泊体験を楽しむことができます。
- 住所
- 香取市佐原イ1708-2
- 電話番号
- 0120-210-289(フリーダイヤル)
- 営業時間
- チェックイン15:00〜20:00/チェックアウト12:00
- 休業日
- 不定休
- 徒歩で約0分
佐原の町並み/香取市〔滞在時間:約1時間〕
水運を利用して江戸の文化を取り入れ、独自に昇華することで「江戸まさり」と呼ばれるほど栄えていた佐原。小野川沿岸には、今でもその面影を残す町並みが残り、周辺全体がひとつの観光スポットとなっています。
今も営業を続けるお店も多く「生きている町並み」として、平成8年に関東で初めて「重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)」に選定されました。
日本地図を初めて実測で作った郷土の偉人、伊能忠敬の旧宅や記念館を訪れてみるのもいいでしょう。
- 住所
- 香取市佐原イ
- 電話番号
- 0478-52-6675(水郷佐原観光協会)
- 徒歩で約15分
佐原観光案内処(レンタサイクル)/香取市〔滞在時間:約30分〕
JR佐原駅前にある水郷佐原観光協会駅前案内所では、佐原観光のサポートをするかたわら、レンタサイクルの貸し出しを行っています。
レンタサイクルの行動範囲はおよそ10km圏内。佐原の町並みはもちろん、香取神宮や道の駅 水の郷さわらなどにも短時間で行くことができ、観光がぐっと便利になります。
レンタサイクルには普通自転車のほか、電動自転車を用意しています。
「香取ファンクラブ会員」に入会するとさらにお得な料金で利用可能です。 ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
- 住所
- 香取市佐原イ74-31(水郷佐原観光協会 駅前案内所)
- 電話番号
- 0478-52-6675(水郷佐原観光協会)
- 営業時間
- 9:00〜16:30
- 休業日
- 12月28日〜1月1日
※雨天時、佐原の大祭期間中は貸し出しなし
- レンタサイクルで約5分
CAFE NETAIMO/香取市〔滞在時間:約30分〕
佐原の町並みの中心部にある休憩所「さわら町屋館」内にあり、香取市でサツマイモの生産から加工、販売までを行う「しばやま農園」が手がけるカフェ。
名物の「芋ぺちーの」は、長期低温熟成させたサツマイモ「紅はるか」を使用し、甘味を存分に引き出したシェイクドリンクです。夏のさつまいも博“私が好きな…「夏いもスイーツ部門」”で第一位にも輝きました。こちらではこのほか「芋けんぴ」も販売しています。
小上がりの休憩スペースでくつろぎながら、ゆっくりと味わうことがでるので、散策の小休止にぴったり。
- 住所
- 香取市佐原イ499-1
- 営業時間
- 9:30〜17:00 ※季節により変動あり
- 休業日
- 月曜日
-
レンタサイクルで約1分
小江戸さわら舟めぐり/香取市〔滞在時間:約30分〕
佐原の町並みを流れる小野川の水上を、サッパ舟を模した観光船に乗って約30分間遊覧します。
開運橋や樋橋(ジャージャー橋)を下から眺める感覚も新鮮。船上では船頭さんによるガイドが行われ、佐原やサッパ舟の歴史について知ることができます。
小野川を江戸風情が残る町並みを観光遊覧船から眺めれば、徒歩とはまた違った楽しみが発見できることでしょう。
- 住所
- 香取市佐原イ1730-3(受付)
- 電話番号
- 0478-55-9380(ぶれきめら)
- 営業時間
- 10:00〜16:30の随時
※季節により変動あり - 休業日
- 不定休
※気象状況等により運休あり
- レンタサイクルで約5分
フレンチレストラン 夢時庵/香取市〔滞在時間:約1時間〕
三ツ星店で修行をしたシェフによるフランス料理が楽しめます。銚子港の魚介や千葉県産のしあわせ絆牛など地元の素材を使った料理に加え、フランス産のフォアグラ料理(※現在は提供しておりません。再入荷時期未定)といった素材のこだわりが光るお店です。
料理に添えられる自家製天然酵母のパンも手作り。余計な味付けはせず、すべてのコース料理に合うように工夫されています。
もともと醤油蔵として明治34年に建てられた建物を改装したお店の造りも雰囲気抜群で、こちらの人気の理由のひとつとなっています。
- 住所
- 香取市佐原イ3403-2
- 電話番号
- 0478-52-2466
- 営業時間
- 11:30〜15:00(ラストオーダー13:30)、17:30〜22:00(ラストオーダー料理20:00、ドリンク21:00)
- 休業日
- 火曜日、年末年始
-
レンタサイクルで約20分
香取神宮/香取市〔滞在時間:約1時間〕
「香取さま」と親しまれる全国屈指の古社
茨城県の鹿島神宮と共に「鹿島さま、香取さま」と親しまれる香取神宮は、関東を中心に約400社ある香取神社の総本宮。その歴史は古く、創建は神武天皇18年(紀元前678年)と伝えられ、御祭神は日本書記に登場する経津主大神(ふつぬしのおおかみ)で勝利の神様。下総国一宮で明治以前から「神宮」の称号を与えられていたのは、伊勢・香取・鹿島の三社のみという、日本屈指の名社です。
香取神宮のシンボル的な建物は鮮やかな朱色の楼門。重要文化財に指定されており、楼上の額は「東郷平八郎」の筆です。檜皮葺(ひわだぶき)の屋根に黒を基調とした美しい本殿や経津主大神の荒魂を祀る奥宮、地震を抑える要石など見どころがいっぱい。樹齢1,000年を越える御神木や徳川光圀公が植えたとされる黄門桜もあります。また、国宝の海獣葡萄鏡(かいじゅうぶどうきょう)などたくさんの国・県指定の文化財を所有しています。
春はさくら、秋は紅葉が美しく、2月に節分祭、4月に御田植祭と神幸祭、11月に大饗祭、12月には団碁祭など1年を通じて多くの祭典がありますので、ぜひ訪れてみてください。
- 住所
- 香取市香取1697-1
- 電話番号
- 0478-57-3211
- 営業時間
- 【授与所、御朱印受付の時間】(通常)8:30~17:00
【祈祷受付】8:30~16:30
【宝物館受付】8:30~16:00 - 休業日
- 無休
- レンタサイクルで約15分
観福寺/香取市〔滞在時間:約30分〕
趣のある景観美を楽しめる 日本厄除三大師のひとつ
千葉県で厄除けと言えば香取市の観福寺。東京都足立区の西新井大師、神奈川県川崎市の川崎大師とともに日本厄除三大師(関東厄除け三大師)と呼ばれ、千葉氏をはじめ多くの武士の信仰を集めた真言宗豊山派のお寺です。
御本尊は平将門の守護仏と伝えられる聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)。国の重要文化財に指定された釈迦如来、薬師如来、十一面観音、地蔵菩薩の鋳造懸仏4体をはじめ、多くの仏像や曼荼羅、中世の古文書などを所蔵しています。また、わが国最初の実測日本地図をつくりあげた伊能忠敬、国学者で歌人の楫取魚彦(かとりなひこ)の墓があります。
春のさくら、夏の緑、秋の紅葉など四季折々の景観の美しさでも知られるフォトジェニックなスポット。テレビや映画の撮影もたびたび行われています。
- 住所
- 香取市牧野1752
- 電話番号
- 0478-52-2804
- 営業時間
- 受付時間 9:00~16:30
- 休業日
- 無休