海だけでない 九十九里の魅力を体験
九十九里エリアの内陸部の魅力スポットをめぐるコースです。
「野菊の墓」の作者で作家・歌人の伊藤佐千夫の生家は江戸時代中期に建てられた県指定史跡で、佐千夫が愛した茶室も残されています。
また、波切不動院は奈良時代に行基が海難除けとして不動尊像を刻んだものを、弘法大師も当地に移し寺を建立したとされる古刹です。
赤い本堂から山武市の町並みを一望した後は、道の駅で食事やお買い物を。
桜の名所としても知られる八鶴湖の湖畔に位置する最福寺は、徳川家康と当時の住職・日善上人の対談を再現したブロンズ像などが見られます。
ゴールの「十枝の森」は「癒しの森」として親しまれるスポットで地域の紅葉の名所にもなっています。
- 所要時間
- 約4時間
- 交通手段
- 車
- 圏央道山武成東ICから約10分
伊藤左千夫の生家(山武市歴史民俗資料館)
アララギ派の源流を作った、偉大な歌人の故郷
歌人伊藤左千夫は、1864年(元治元年)に現在の山武市殿台に生まれました。成人した左千夫は上京し、牛乳搾取業を営みながら短歌を始めます。のちに正岡子規の門下に入り、子規の没後は短歌同人誌「馬酔木」「アララギ」の創刊にかかわるなど、明治期に短歌・文学界で活躍しました。
左千夫は作品の発表をする傍ら、土屋文明、斎藤茂吉らの若い才能を見出し、育成しました。
伊藤左千夫の生家は江戸時代後期初頭に建てられた、築220年を超える茅葺屋根の家屋です。隣には山武市歴史民俗資料館があります。
資料館2階常設展示室では、左千夫の代表作小説「野菊の墓」に関連する資料や文学の師と仰ぐ正岡子規との出会い、アララギ派歌人との交流を示す資料等を展示。1階企画展示室では、山武市の歴史・文化などの資料の展示を行っています。
- 住所
- 山武市殿台343-2(山武市歴史民俗資料館)
- 電話番号
- 0475-82-2842
- 営業時間
- 9:00~16:30
- 休業日
- 月曜日、年末年始(月曜日が祝日の場合は開館し、翌日休館)
- 約5分
浪切不動院(成東山不動院長勝寺)
山門と本堂の鮮やかな朱色が緑に映える由緒ある寺院
浪切不動院は天平年間(729年~749年)に行基が難破船の海難除けとして不動尊像を刻んだものを、弘法大師が石塚山に移して開眼供養し、寺を建てたとされています。
石塚山の中腹に建つ鮮やかな朱塗りの本堂からは山武市成東の町並みが一望できます。江戸時代初期の建造物で、当時漂流した漁船を寺の灯が導き無事難を逃れたことから長く崇拝されたと伝えられています。
家内安全・商売繁盛・身上安全・交通安全・厄除祈願・合格祈願などさまざまなご利益があり、元旦には5時~15時まで新年祝祷大護摩供が行われ多くの人で賑わいます。
- 住所
- 山武市成東2551
- 電話番号
- 0475-82-2176
- 休業日
- 無休
- 約15分
道の駅 みのりの郷東金
県下最大級の緑花販売施設が魅力、いちご狩りもできる道の駅
県下最大級の規模を誇る緑花木市場とカフェ&レストラン、イベント広場や地域の情報発信コーナーを備えた東金市にある「道の駅みのりの郷東金」。緑花木市場では植木や盆栽、鉢花などの植物を販売、また造園相談ができる全国でも珍しいスポットです。
「東金マルシェ」には近郊の朝採れ野菜に旬の果物、手造りの加工品などが勢ぞろい。希少な品種のいちごをはじめ、旬のぶどうやプラム、めずらしい野菜、地元ベーカリーのパンも魅力的です。
「みのりキッチン」では地元の新鮮な農産物を使ったひんやりスイーツやジェラートが大人気!芝生広場でゆっくり食べてもいいですね。開放的なレストラン「カフェ&リストランテ とっチーノ」では旬の新鮮素材をふんだんに使ったパスタやスイーツが味わえます。
いちご狩りはベビーカーや車椅子でも体験が可能です。魅力あふれる道の駅で「ウレシイ・オイシイ・タノシイ」をぜひ体感してください。
※ちばまるしぇキャンペーン2024(9/21~2024/12/2)の対象は、東金マルシェとなります。
- 住所
- 東金市田間1300-3
- 電話番号
- 0475-53-3615
- 営業時間
- 9:00~18:00
【緑花木市場】9:00~18:00(冬季は17:00まで)
【カフェ&リストランテ とっチーノ】10:00~16:00(LO 15:00)
【みのりキッチン】9:00~17:00(冬季は16:30まで) - 休業日
- 1月1日~3日、臨時休業あり
- 約10分
最福寺
徳川家康にもゆかりがある、複雑な歴史をたどった寺院
最澄が807年に創設した最福寺は当時天台宗のお寺でしたが、1479年に京都妙満寺十世日遵上人・弘教が顕本法華宗へ改宗しました。現在は特定の組織に属さない日蓮系単立本山です。一時期は最澄にあやかった「最」の字を避けて「西福寺」と名前も改められましたが、戦後に「最福寺」へ戻されています。
大黒殿に安置されている大黒天像は、平安末期から鎌倉初期にかけて活躍した仏師・運慶の作品として伝承され、本堂への坂道には最福寺の第七世・日善上人と徳川家康公の会談を今に伝えるブロンズ像も。こうした見どころの多さも魅力の1つです。
歩いてすぐの八鶴湖(はっかくこ)は桜の名所として知られており、春先は地元民やお花見の観光客で賑わいます。最福寺で行われる年間行事の中では、節分の豆まきが盛大なことで有名。事前予約で誰でも参加可能なので、旅の思い出や記念写真にもおすすめです。
- 住所
- 東金市東金1693
- 電話番号
- 0475-52-2321
- 休業日
- 無休
- 約15分
十枝の森
市民救済の英雄が暮らした森
約400年以上続いた十枝家の敷地、十枝の森。十枝雄三氏は、利根川から九十九里地域に水を引く「両総用水」の提案者であり、干ばつに苦しむ市民のため東奔西走した功労者。用水工事は国会で承認され1943年に着工、大戦時の中断を挟むも1965年に完成しました。
十枝氏は1956年に死没したため、用水路の完成を見ることはありませんでしたが、功績が称えられ同年名誉町民第1号に選定。翌1957年には時の内閣総理大臣鳩山一郎の筆で石碑が建立されました。
樹木保全を条件に大網白里市に寄贈された敷地は、十枝の森を守る会により自然環境保全されています。11月下旬~12月初旬にかけて色付く木々は息を飲むほどの美しさ。県内の紅葉の名所、また近隣住民の癒しの森として親しまれています。マイナスイオンも感じられるスポットになっているので、ぜひ訪れてみてください。
- 住所
- 大網白里市北吉田758
- 電話番号
- 0475-70-0380
- 休業日
- 無休
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