【工場見学】千葉は醤油の生産日本!「ヤマサ醤油」工場で発酵を学ぼう!
千葉県は、日本一の醤油生産地!なかでも銚子市にある「ヤマサ醤油」は、長い歴史と伝統を誇る老舗メーカーです。そんなヤマサ醤油では、醤油ができるまでの製造工程を、見て・学んで・体感できる工場見学が大人気。醤油の香りに包まれながら、日常に欠かせない発酵食品の奥深さを楽しく学んでみませんか?家族連れにもおすすめの、知的好奇心くすぐるスポットです!


千葉県に根付く「発酵文化」
麹菌・乳酸菌・酵母などの微生物の働きによって、風味や栄養価を向上させた発酵食品。
腸内環境を整えたり、免疫力を高めたりと健康にも良いとされ、日本だけでなく世界中で発酵の技術が伝統的に受け継がれています。
千葉県は、野田市や銚子市に老舗の醤油蔵が今も残る醤油の一大生産地であり、みりんの生産量も全国トップ。甘みのある下総味噌や、成田市や香取市に伝わる瓜の鉄砲漬など、地域特有の発酵食品もあります。
また、徳川吉宗が、インド産といわれる白牛牛乳を使った「白牛酪(醍醐)」という乳製品の製造を始めたことから、酪農発祥の地としても知られています。
現在でも、こうした発酵の力を活かした食文化が、千葉の食卓を豊かに彩り続けています。
発酵食品のひとつ「醤油」とは?千葉が醤油の生産日本一になった理由
醤油の起源は、肉・魚・穀物などを塩漬けにして発酵させた中国の「醤(ひしお)」にさかのぼります。日本には奈良時代(8世紀頃)に伝わり、大豆を主原料とした発酵調味料が作られ、これが味噌の原型になりました。
1249年、和歌山県の興国寺の禅僧・覚心が中国から戻り、修業時代に学んだ金山寺味噌の製法を伝え、この味噌から分離し、桶の底に溜まった液体が「たまり醤油」の始まりとされ、日本各地に広まります。
和歌山県で栄えた醤油造りは、黒潮にのって房総へと渡り、現在の「濃口醤油」が確立。利根川と江戸川を利用して江戸市場へ出荷され、寿司や蕎麦、かば焼きなどの食文化の発展とともに、江戸の人口増加により醤油の需要が高まり、千葉は醤油の一大生産地として知られるようになりました。
銚子市にある「ヤマサ醤油」とは?
江戸時代、和歌山から黒潮にのって多くの漁師たちが房総へ移住しました。
房総の漁業は飛躍的に発展し、大きな成功をおさめる者も現れます。その中の一人、銚子外川港を築いた崎山次郎右衛門の影響を受け、漁業ではなく醤油造りを銚子で始めたのが、ヤマサ醤油の創業者・濱口儀兵衛です。
醤油の発祥地といわれる和歌山県湯浅の隣、広川町出身の濱口儀兵衛は、本場の技術と本物の味を銚子に持ち込み、1645年の創業以来、品質の高い醤油を造り続けています。
Column
和歌山県にもある「白浜」や「勝浦」
千葉県の房総にもある「白浜」や「勝浦」という地名は、和歌山県にも存在します。
移住した漁師たちが、故郷と似た風景のある場所にその名をつけたのではないかといわれています。

ヤマサ醤油工場見学ツアーで「発酵」を学ぼう
銚子のほぼ中心地、約70,000坪(東京ドーム約4倍)の敷地に建てられたヤマサ醤油工場では、工場見学ツアーを開催しています。
工場見学は完全予約制。インターネットでの予約受付は見学日の3日前まで、それ以降は電話での問い合わせが必要です。
平日に6回(9:00~、10:00〜、11:00〜、13:00〜、14:00〜、15:00〜)のツアー枠があり、約20分の映像上映と約30分の工場見学を通して、ヤマサ醤油の歴史や醤油が造られる工程を学ぶことができます。
工場見学センター
ヤマサ醤油の歴史やしょうゆの造り方を学ぶ約20分の映像からスタート!
和歌山県での醤油誕生の逸話や、ヤマサ醤油の創業からの歴史、大豆・小麦・塩といったシンプルな原料がどのように醤油へと生まれ変わるのかを、映像を通して見ることができます。
※見学ツアー中のカメラ、ビデオ、携帯電話等での撮影は禁止です。
- 約600人の従業員が働くこの工場では、1Lペットボトルに換算すると1日平均40万本、年間約1億本の醤油を生産しているんですよ!
原料サイロ
工場見学が始まると、まず目に入るのが円柱形の原料サイロ。約20mの高さがあり、1基に200~500tの原料が入ります。
- 大豆、小麦ともにサイロ1基を約4日前後で使い切ってしまうんです。
回転製麹室
円形の室内は、直径18mのドーナツ状の床が回転する仕組みになっていて、蒸した大豆と砕いた小麦を混ぜ合わせたものに、「ヤマサ菌」と呼ばれる麹菌を加え、3日間かけて麹を作り上げます。
- 「ヤマサ菌」が成長すると、大豆と小麦に菌糸が伸び、空気の通りが悪くなり熱がこもります。そのため、床をゆっくりと回転させながらスクリューで麹をほぐし、熱をとる「手入れ」という作業が行われています。
仕込蔵
麹と濃い食塩水を混ぜ、タンクに仕込んだものが「もろみ」です。
毎日様子を見ながら、一定の間隔で新鮮な圧搾空気を送り込み、酵素や自然に加わる微生物の働きを助けます。こうして、時間をかけて十分に発酵・熟成させています。
- 1本のタンクからは、1Lペットボトルに換算すると約2万本分の醤油が取れます。毎日20本のタンクが絞られるため、1日平均40万本分の醤油が製造されている計算になります。
タップトーク
工場見学の最後にある「タップトーク」では、直径6mもの大きな桶を模したスペースの中で、もろみが熟成し醤油になるまでの変化を、足元の映像と音でバーチャル体験できます。
- 醤油の色は黒や茶色と思われがちですが、新鮮な醤油は、きれいな赤い色をしているんですよ!
工場見学は以上で終了!
見学の記念品
工場見学の記念に、見学者全員に「卓上しょうゆ」がもらえます。製造過程を学ぶと、味わいも変わって感じられそうですね!

しょうゆ味わい体験館
工場見学ツアーのあとは、「しょうゆ味わい体験館」へ!
ヤマサ醤油の歴史的資料や、昔の醤油造りに使用した道具、工場や銚子の町で活躍した蒸気ポンプ消防車などが展示されています。
また、ヤマサ醤油の「丸大豆しょうゆ」「生しょうゆ」「減塩しょうゆ」の色を見て、香りを嗅ぎ、舐めて味を確認する「きき味」体験もできます。
コレ!食べてみて
しょうゆソフトクリーム
甘さのなかにも深いしょうゆのコクを感じる「しょうゆソフトクリーム」も販売!
香ばしいワッフルコーンとの相性は抜群です。
※しょうゆソフトクリームの販売時間は、曜日によって異なります。
月曜日(祝日の場合は火曜日):13時~16時
火・水・木曜日:9時~16時
金曜日(祝日の場合は木曜日):9時~14時
販売時間は状況により変動することがあります。

工場見学センター売店
売店ではヤマサ商品やトースターで焼いて醤油をたらして味わう「せんべいの素」や「醤油羊羹」、千葉ならではのピーナッツを使ったお菓子なども販売!手ぬぐいや前掛けバッグ、コースター、ストラップなどここでしか買えないアイテムもあります。
コレ!買ってみて
「ソヤノワール」と「三角クラフトコーラ」
通常の特級醤油の1.5倍以上のうまみ成分を含む、限定生産・販売の醤油「ソヤノワール」。
ヤマサ醤油が1885年に日本で最初に製造したソース「三角ソース」のレシピをもとにつくられた「三角(みかど)クラフトコーラ」など、気になるヤマサ商品も販売しています!

工場見学センター アクセス情報
工場見学センター
住所:千葉県銚子市北小川町2570
電車:特急しおさい号にて東京よりJR銚子駅(1時間50分)JR「銚子」駅より徒歩約7分もしくは銚子電鉄「仲の町」駅より徒歩約3分
車:東関東自動車道佐原香取ICより国道356を約1時間
【問い合わせ先】
0479-22-9809(工場見学センター)
8:25~17:00 ※土日祝祭日、夏期休暇、年末年始を除く
ヤマサ醤油 しょうゆ味わい体験館 周辺の観光情報
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大阪・関西万博に出展!千葉県ブースの「発酵」とは?
「EXPO2025 | 大阪・関西万博」で、千葉県は「発酵」をテーマにしたブースを出展し、発酵文化が根付いた千葉県を世界に向けてPRします。
■出展期間:2025年8月27日(水)~30日(土)までの4日間
【「千葉県」が企画する展示内容】
・「千葉県の発酵」にかかわる産業・文化・技術等の展示・紹介
・ワークショップ・体験コーナー
(参考:https://www.pref.chiba.lg.jp/seisaku/hakkou/bosyukekka.html)
また、香取市は日本酒や白みりんトニックなどの発酵関連の試飲を実施。「道の駅 発酵の里こうざき」がある神崎町では、醤油を使って煎餅に絵を描く体験を、白みりん発祥の地・流山市は、2025年3月29日に開館予定の「白みりんミュージアム」を紹介予定です。
企業からは、キッコーマン株式会社が「御用醤油醸造所」(ちば文化資産)の特集展示や、醤油・みりんのきき味体験を、ヤマサ醤油株式会社は、醤油を隠し味に使った新ご当地グルメ「黒アヒージョ」のレシピ紹介や試食提供を予定しています。