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ホーム > すぐにわかる千葉の魅力 > 千葉にゆかりのあるあの人が語る わたしの千葉STORY:絵本作家・イラストレーター 坂崎千春さん

更新日:2015年11月4日

千葉にゆかりのあるあの人が語る わたしの千葉STORY絵本作家・イラストレーター 坂崎千春さん絵本作家・イラストレーター 坂崎千春さん

坂崎千春

イラストのこと、キャラクターデザインのこと。坂崎 千春 (著) ビー・エヌ・エヌ新社

イラストのこと、キャラクターデザインのこと。

日本国内のみならず、世界中に千葉県の魅力を発信している『チーバくん』の生みの親、坂崎千春さん。
JR東日本『Suicaのペンギン』の作者としても知られる
坂崎さんは、実は千葉県市川市のご出身。その人柄は多くの人々に愛される、チャーミングなキャラクターに表れています。
そんな坂崎さんに、故郷・千葉の魅力を語っていただきました。

プロフィールProfile

絵本作家・イラストレーター。千葉県市川市生まれ。東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業後、ステーショナリーメーカーにデザイナーとして勤務。1998年よりフリーのイラストレーターとして独立し、絵本やキャラクターの制作、書籍の装画や雑誌のイラストカットなどを手がける。2010年に開催された「ゆめ半島千葉国体」・「ゆめ半島千葉大会」の公式キャラクターから千葉県のマスコットキャラクターとなった『チーバくん』の生みの親。

キャラクターにも息づく千葉の魅力 背伸びしない、ありのままの心地よさ

千葉県を離れ、東京に住まいを移した今でも、私にとっての千葉は『暮らしの街』です。市川市に生まれ育ち、都内に移り住んだのは10年前のこと。今は総武線沿線に住んでいて、月に一度は黄色い電車に揺られ、実家のある市川市に帰ります。
内房や外房でとれる海の幸や温泉、鋸山や鴨川シーワールドなど、バリエーション豊かな観光資源に恵まれた千葉県。けれど私を育んでくれたのは、これほど名所があるのにその魅力をひけらかすようなことはせず、いい意味で背伸びをしない、千葉県特有の空気感のような気がします。
江戸川の土手に座ってのんびり川を眺めたり、かつては葛飾八幡宮の隣にあった市立図書館で童話や図鑑を読んだり。何気ない時間から想像力をふくらませたら、さらに専門的な書籍を求めて総武線に乗り、

神保町の本屋街まで。思い立ったら、すぐに東京に出られる利便性も、『暮らしの街』ならではです。
突出した何かがあるわけではないけれど、随所に点在する観光スポットに、都心へのアクセスの良さ、そして東京に住まいを移した今でも頻繁に帰りたくなる、暮らしやすさ。そのすべてが揃う千葉県には、『ふつう』であることの強さがあるように思います。
『ふつう』って、どこか消極的なイメージがありますが、そんなことはなくて、ありのままから生まれる、心地よさがあります。『チーバくん』も、実はとってもシンプル。けれど今では、たくさんの皆さんに愛されています。

生まれた過程も、見守る心境も新鮮 『チーバくん』が坦った大切な役目

これまで『Suicaのペンギン』や、『カクカク・シカジカ』をはじめ、たくさんのキャラクターを手がけてきましたが、公共のキャラクターを描くのは初めて。それだけでも新しい挑戦でしたが、『チーバくん』が生まれた過程も私にとっては新鮮でした。
いつもは頭の中でイラストを練り、自信を持って「いい感じ!」と思えるまでは、紙に描くことはしません。すぐに描いてしまうと最初の絵に引きずられ、新しい発想が生まれにくくなるからです。
けれど『チーバくん』は、むしろ紙の上から生まれたキャラクター。最初は千葉の名産であるピーナッツや菜の花をモチーフにしてはどうかと、頭の中でアイデアを練っていましたが、何かピンと来ない。そこで、どの地域でどんな競技が行われるかが書かれた地図を眺めていたところ、千葉県の形が動物のように見えたんです。すかさずトレーシングペーパーを重ねてみると、鼻と耳が見えてきました。
そこからはアイデアを頭の中に移動させ、細部を練る作業でしたが、紙に浮かび上がった形を見た瞬間、確固たる自信が芽生えていた気がします。
自分が手がけたどんなキャラクターであっても、街中で見かけると「頑張っているなぁ」と、親のような気持ちになります。けれど『チーバくん』は、ちょっと特別です。

子どもたちが地域学習をするとき、『チーバくん』はごく自然な流れで顔を出します。そして、子どもの時に目にしたものはずっと忘れません。千葉県で生まれ育った私が生んだキャラクターが、千葉県の子どもたちにとってそんな存在になるなんて。自分が想像していた以上に、大きな役目を担っていると感じます。

チーバくんができるまで

何気ない時間が想像力を育んだ ふらっとお出かけしたい、千葉のスポット

私が生まれ育った千葉には、何気ない時間をゆっくり過ごせる場所が、たくさんあります。
幼少時代からデザイナーとして働いていた会社員時代まで、想像力や制作の源は「市川市中央図書館」にあったのかもしれません。先ほどもお話ししましたが、幼い頃には、毎週のように葛飾八幡宮の隣にあった図書館に通い、限度いっぱいまで童話や図鑑を借りました。その時代から子ども館があり、いろいろな本に巡り会えたんです。その後、ニッケコルトンプラザの近くに移設されてからも、デザインの資料収集に利用していた、私にとって特別な場所です。デザイナーとして会社に勤め始めてからは、大多喜町にある「ハーブアイランド ベジタブルガーデン」にも時折足を運びました。ただ癒されるだけでなく、豊かな緑はデザインを練るにも格好のモチーフ。ペンギンのいる「鴨川シーワールド」も欠かせませんが、ここに行くときはスケッチすることを忘れ、とにかく楽しんでいた気がします。
そして、実家近くの江戸川の土手。日常的なお散歩スポットでもありましたが、川風に吹かれながら眺める「江戸川花火大会(※)」は、思い出深いものです。規模は大きいのにそこまで人混みに揉まれず、土手に座ってのんびり眺める花火。川向こうの東京とはひと味違う、私にとっての故郷の景色です。都会と田舎、両方の魅力を併せ持ち、いつも『ふつう』の強さで迎えてくれる千葉県。今の私をつくってくれた、大切な原点です。
(※)「市川市民納涼花火大会」と共同開催